国際結婚または海外赴任等により海外で生活している女性に起こりうる大きなライフイベントの一つとして、妊娠・出産・子育てがあると思います。今日は国際結婚しカナダ(バンクーバー)での私の妊娠した時の流れについてお話ししていきたいと思います。
日本にいても不安を覚えるであろうに、それが海外での妊娠、また初めての出産となると、さらに戸惑いを感じる方も多いのではないでしょうか?実は私もそうでした。そんな不安をこの記事で流れをおさえて少しでも解消できれば嬉しいです。
まずは妊娠検査薬で確認
カナダでは妊娠検査薬をドラッグストア(London DrugsやShoppers)や、日本でいうダイソー的な存在であるDollaramaでも買うことができます。またAmazonなどでは複数をまとめて安くオンラインで購入することも可能です。
Dollaramaではよくレジ前に置いてあったりします。笑
日本ではあり得ない場所ですよね、カナダに来たばかりの友達はコロナの検査キットだと勘違いしてました。
日本だと通常の検査薬が生理開始予定日から1週間後以降に使用することになっているのに対し、生理開始予定日の前から使用できる「早期検査薬」は、こちらではかなり前から普及しています。
ちなみに店頭で見かける代表的な「妊娠早期検査薬」がこちら
First Response Early Result Pregnancy Test Stick
生理予定日の6日前から利用することができるそうです。
また最近ではデジタル検査薬も人気のようです。通常の妊娠検査薬では線が薄くてどっちなのか曖昧な時がありますが、
First Response Digital Early Result Pregnancy Test Stick
病院またはミッドワイフ探し
検査薬で妊娠がわかったら次は病院探しね!
基本的には以下の3つが最初の選択肢となります。
- ファミリードクタ
- ウォークインクリニック
- オンラインドクター
正直どこで受診しても最初は血液検査に行ってきてくださいと言われるだけなのでどこでもいいと思います。
上記以外で、South Community Birth Program (SCBP)というおすすめの団体があります。なぜおすすめなのか、詳細は別で記事を書く予定ですのでそちらをご確認ください。
SCBPは基本的にはバンクーバーに居住している人が対象となります。ただし少数でバンクーバー外(バーナビー・リッチモンド・ノースバンクーバー..etc)からも受け入れをしているようなので妊娠がわかったららすぐにレジスター登録しましょう。
バンクーバーで出産を考えている人は、SCBPの利用を強くおすすめします!
ファミリードクターがいない人は正直言って、SCBP一択でいいと思います。定員になるとバンクーバー内に在住でも利用できないことがあるそうなのですぐに登録しましょう。
出産までの基本的な流れ
海外で初めての出産を迎える皆さんが一番気になっているであろう、出産までの大きな流れを紹介します!
人によって(不妊治療、高齢出産、妊娠糖尿病、その他持病などがある方)は前後したり、追加項目があったりします。特に問題がない場合は以下の私と同じステップになるかと思います。
ファミリードクター、ウォークインクリニック、SCBP、どこを選んでもまずは血液検査と尿検査の検査をしてきてくださいと採血の紙を渡されます。そして採血後また検診にきてください、という流れになると思います。ちなみにカナダでは日本と違ってその場では採血をしてくれません。
ちなみに私はファミリードクターがいなかったので、妊娠検査薬で妊娠がわかってすぐにSBCPに連絡(レジストリー)して、初診もSBCPで受けました。
初診で紙をもらったら、ご自身でLife Labを予約をします。
アカウントをまだ持っていない人は今後のためにも作っておきましょう!
検査当日は、受付でMSPと紹介状を提出しあとは指示を待ちます。
場所によってはウォークインで対応しているところもありますが待ち時間が長かったりします。完全予約の場所もあるので予約しない場合は必ず調べていきましょう。一番おすすめなのは予め予約していくことです。
最初の採血では私は4本分取られました。注射や血が苦手な方は覚悟していきましょう。また尿検査も2カップ分必要だったので水分は十分に取ってから行きましょう。
血液検査で妊娠が確認されたのち、2回目の検診で今度はウルトラサウンドの紹介状をもらえます。
これもまた、その場でしてもらえないのがカナダ。しかも検査は約10分ほどで終わり、日本のような写真をくれるのではなく普通のA4紙で3枚ほど印刷してもらえました。無料だから文句は言えませんね、もらえるだけ感謝しましょう、、。
このウルトラサウンドでは子宮内で妊娠しているかの確認、胎児の大きさを計測し正確な妊娠週を出してくれます。この時で大体の出産予定日も教えてもらえます。
検査当日は膀胱を満タンにしておく必要がありFull bladderで必ず来てくださいと指示があります。膀胱が満タンでないと正確に検査できない場合があります。
検診1時間前に最後にお手洗いに行き、水を1.5Lほど飲んでいきましたが、膀胱満タンじゃないねと注意されました。。皆さん気をつけてください。
こちらも紹介状をもらったら、ご自身でLife Labを予約をします。
もしかしたら遺伝子検査を希望している方のみこの2回目の血液検査が対象になるのかも?
私の周りの妊婦さん達はこの2回目の血液検査の結果で性別を教えてもらえたそうです。私はこの段階では教えてもらえませんでした。笑
2回目の検査では出生前診断も含まれているので約45分ほどかけてしっかり隅々までエコー検診してくれます。エコーを見ながら心拍数、それぞれの骨の長さや、指がちゃんと5本あるかなど事細かに教えてくれます。ちなみにここで性別もわかる場合もあります。ただしエコー技師さんはエコーをするだけで性別を教えてはいけないという決まりがあるらしく、その場では性別は教えてくれません。次の検診の際に確認しましょう。また特に問題ない場合はこの2回目のウルトラサウンドが最後のエコーになります。日本では考えられないですよね、、。
検査当日は膀胱を満タンにしておく必要がありFull bladderで必ず来てくださいと指示があります。膀胱が満タンでないと正確に検査できない場合があります。
私はこの2回目のウルトラサウンドで性別が判明しましたよ。エコー技師さんも優しく、性別は教えてくれませんでしたが、ここが股の間だよと男の子の大事な部分を見せてくれました。その後の検診でちゃんと教えてもらいました。
妊娠すると、ホルモンの働きでインスリンの働きが抑えられ、妊娠していないときと比べてインスリンが効きにくく血糖が上がりやすくなり、妊娠糖尿病を発症することがあります。このため妊娠中、特に妊娠後半は高血糖になる場合があるためグルコース検査をします。
妊娠糖尿病になると何が起こるかというと、、、
- 胎児が巨大児になる
- 出産時の合併症を引き起こしやすい
- 36週以降の死産の可能性
- 将来2型の糖尿病にかかる可能性が高い
こちらも紹介状をもらったら、ご自身でLife Labを予約をします。
このテストではグルコースドリンク(糖分50gの甘い飲料)を飲み、1時間後に採血し、体が糖をきちんと処理できているかを診ます。
グルコースドリンクを飲んだ後は、水分摂取や動くことを制限されます。基本的には外出できずに待合室で待つように指示されますので、何かしら暇つぶしになる物を持参していくことをおすすめします。
特に絶食はしなくていいみたいですが、私は担当ミッドワイフから3時間前までに食事や間食は済ませておくようにとアドバイスをもらいました。また私は、暇つぶし対策でNetflixでいくつかダウンロードしていきましたよ。
1回目のグルコーステストで血糖値が高く引っかかってしまうと、2回目のグルコーステストを受けるように指示されます。2回目は採血したのち、絶食でグルコースドリンク(糖分75g)を飲み1時間おきに2回採血します。この2回目のグルコーステストで血糖値が高く引っ掛かると妊娠糖尿病と診断されます。
百日咳、ジフテリア、破傷風の予防のための3種混合のワクチン注射です。このワクチンを打つことで、生後数ヶ月の(赤ちゃんがワクチンを打てない)期間、赤ちゃんをジフテリア・破傷風・百日咳から守ることを目的としてます。もし過去に接種していても妊娠中に受けるのが好ましいと言われています。日本ではTdapは未承認ワクチンのため打つことはないです。
GBSはGroup B Streptococcusの頭文字をとったもので、B群溶血性連鎖球菌という細菌です。皮膚や膣、腸内に常在している細菌で10~15%の人が保菌していると言われ、ほとんど症状は無く、体に害を与えることもありません。ただし新生児に感染した場合には1万人に1~2人と低い確率ながら髄膜炎や敗血症といった重い感染症を引き起こす事が知られています。
綿棒で腟の入り口や肛門周辺を軽くこすって検体を採取します。検査の結果は、通常1週間程度で判明します。
まとめ
いかがだったでしょうか?この記事で出産前までの流れがイメージできたら嬉しいです。
日本と海外では検診の回数や流れが全く異なります。今回の記事を読めばカナダでの出産前までの大体の流れがわかり不安はだいぶ軽減されると思います。特に英語が苦手な方はこの流れをおさえておくことで、英語の理解度も深められると思います。皆さんの海外での出産がスムーズにいくことを願っています。
ここまで記事を読んでいただきありがとうございました。
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